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小久保350号 やっと出たのに…
5月1日10時37分配信 西日本スポーツ
2回表無死、小久保は通算350号となる先制4号ソロを放つ。
待望のメモリアルアーチも勝利には届かなかった。小久保裕紀内野手(36)が2回先頭の第1打席に、石井一から通算350号本塁打となる今季4号ソロ。ビッグな先制弾にベンチはわいたが、大隣憲司投手(23)が4発をくらってKOされた。おまけに3個も死球をぶつけてグラウンドは騒然。小久保にとっては、ちっとも喜べない試合になってしまった。
■24打席ぶり4号
軽やかな打球音。打った瞬間、それと分かる弾道。チームを引っ張る一心が結晶となった、小久保らしい350号アーチだった。0−0の2回先頭。外角の変化球を見極めてフルカウントからの8球目、今度は甘く入った石井一の123キロのスライダーを振り抜いた。「なかなか1本が出ずに気にはなっていた」。鷹ファンの陣取る左翼席中段へのソロ。延長12回を制した翌日のチームを、先制点で活気づけたはずだった。
■プロ21人目も「通過点」
ゆっくりダイヤモンドを一周するでもなく、ガッツポーズをするでもない。手渡された花束は左翼席へ控えめに掲げた。「まだまだ打つつもりで野球をやってますから、350という数字を区切りとも思わないし、特別な感慨もわかない」。プロ21人目の快挙も、15年目の36歳は「通過点」であることを強調した。
4月22日、朝井(楽天)からの3号でリーチをかけてから、本拠地を通り過ぎ、6試合24打席ぶりの一発。その間、安打もロッテ唐川から放った中前打1本だけだった。「自分のことは早く終わってほしかった。チームがこういう状態やから…」。生みの苦しみは個人記録に関係なく、ナインの1人として感じる痛みだった。
■5月攻勢に闘志
王監督の配慮もあって3試合連続、今季6試合目のDH出場。自打球で傷めていた右足だけではない。オフに手術した左手首も100%の状態ではなく、試合前に巻いたテーピングをベンチで巻き直すほど神経を使っている。かつて「リズムがとれない」と苦手にしていた指名打者。「今は試合に出ることが大事やから」。5位に沈む現状、グラウンドに立ち続けることを最優先する。
「多分、見届けてくれているでしょう」。この日は、くしくも入団1年目の監督、故・根本陸夫氏の命日。入団2年目からタクトを振るう王監督からは、根本氏が72歳で旅だった1999年の初優勝時、打撃の状態に関係なく4番で起用され続けた。349号を5番で放ち、4番で節目の一発。それも天の配剤か。
大隣の連続与死球が乱闘寸前の騒ぎに発展。荒れた展開に飲み込まれるようにチームも劣勢に転じた。小久保の号砲も報われず4月を9勝15敗で終え、王監督は「勝利で飾ってあげたかったけどね」と嘆き節だ。
ただ帰り際、西武ドームの長い階段を上り終えた小久保の口から苦闘の月を振り返る言葉はなかった。「明日から5月。心機一転、5月攻勢でいきます」。言葉どおり区切りにできない350号。上昇気流をつかむまで主砲は、もがく。
(森 淳)
=2008/05/01付 西日本スポーツ=
引用元 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080501-00000014-nishins-spo
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